チック症(トゥーレット症候群)とは

チック症とは、自分の意思とは無関係に、ピクピクっとした素早い動きなどが、本人の意思とは関係なく、繰り返しおきてしまう、原因不明の行動異常です。発症時期は乳幼児期から学童期にかけ、心と体の成長や発達の過程で多くの子どもにみられるものです。
 
顔をしかめる、まばたきをする、肩をすくめるなどの運動チックと、奇声をあげる、クンクンにおいをかぐ、うなるなどの音声チックがあり、その持続期間から、一過性チックと慢性チックに分類されます。

 子どもにみられるチックは、6~7才頃に最もよくみられ、一過性、発達性チックといわれるものが大多数です。慢性チックは、運動チック、または音声チックの症状が独立して、一年以上持続して現れた場合をいいます。チック症の重症型といわれる慢性チック症は、学童、思春期に比較的多くみられます。

 


チック症(トゥーレット症候群) 症状

チック症の症状は様々で、頻繁なまばたき、首、肩をすくめる、顔をしかめる、跳ねる、触れる、においをかぐなどの動作から、奇声、うなり声、咳払い、舌打ちなどの発声が自分の意思とは関係なく、不随意的に現れ、それが1日に何度も起こり長期間継続するものをチック症といいます。症状は、精神的に安定しているときや、逆に緊張が緩むときに現れる傾向にあります。

 チック症は、軽症ですぐに治るものから、重症になるものまであります。一般的に、症状は学童期に強く現れ、成人した後に軽くなるか、消えていくことが多いのですが、成人後も残ることがあります。

 発症年齢は、3~4歳の幼児期から始まり、7~8歳の学童期に一番多くみられます。女子よりも男子に多くみられます。特に、最も軽い一過性チック症は、子供の10%から20%程度と高い割合で認められるといわれています。その原因について定説はありませんが、一応この時期の男女の成長や発達の特異性によるものと考えられています。

 


チック症(トゥーレット症候群) 原因

チック症の発症の原因はまだ完全に解明されていません。過去には、子どもの発症に際しては、母親や身近な人々との健全な関係が築けなかったために起こると考えられていましたが、現在では、「ハロペリドール」や「セロトニン」などの神経伝達物質が深く関わっていることが示唆されていることから、脳の神経伝達物質の異常が原因の脳神経系の障害であることがわかっています。加えて遺伝的要因も重視されています。

 なお、チック症はストレスが加わったり、緊張が高まったりすることで悪化することから、母親などがチック症に対して過度の干渉を行うと逆効果になる可能性があるのも指摘されています。

 

チック症(トゥーレット症候群) 治療

チック症に対する治療法については、専門家の間でも意見が分かれており、まだ確立されたものはないようです。チック症は基本的に子供に発症する病気で、また心因的な原因も多くあるため、治療というよりは、その子供のストレスや不安などに対しての適応能力を高めるとともに、人格形成の発達を促す事がそのまま治療につながります。

 チック症の治療はカウンセリングと薬物療法で行なわれます。治療は本人に過剰なストレスを与えないために、周囲の人々に対してチック症の正しい理解や接し方を促すことが非常に重要になってきます。

 軽いチック症では、遊戯療法などの行動療法的なアプローチや、何か興味を抱いて熱中できるもの趣味的なものをもたせることが有効です。その際は、同時に親へのカウンセリングも重要になります。

 チック症では本人も症状が現れることを「不快、恥ずかしい」と感じていたり、気にしているので、そこで「やめなさい」などと制止しても解決しません。症状についてはとやかくいわず、治療に向けて、周囲が協力する姿勢が望まれます。基本的にはチック症に干渉せず、普段どおりの日常生活を行うことがその方針となります。同時に家庭では、精神的に落ち着ける雰囲気を作ってあげることが大切です。

 薬物療法は比較的重症な患児に対して行われます。一般的にはすぐに薬物療法に入るのではなく、行動療法や心理療法を行い、改善が認められない場合には薬物療法を行なっていきます。その場合には「ハロペリドール」という薬が一定の効果を示す事から一般的に用いられています。


 

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